小櫻社会保険労務士事務所

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お知らせ

転職市場活況!マイナビが正社員としては働いており、2023年に転職した20代〜50代の男女1,500人を対象にした「転職動向調査2024年版」の結果をみる。

  1. 2016年 3.7

    2017年 4.2

    2018年 5.3

    2019年 7.0

    2020年 4.9

    2021年 7.0

    2022年 7.6

    2023年 7.5

    2)転職者における性別・年代別の内訳

    20代男性 18.9% 女性 15.1

    30代男性 23.3% 女性  8.7

    40代男性 15.8% 女性  6.7

    50代男性  8.4% 女性  3.0

    (3)転職して年収が上がった割合

    最近は転職して年収が上がる割合が高まっています。転職後、年収が上がった割合は全体平均で39.1%(前年比△0.4ポイント)となっています。これを年代別にみると以下のようになっており、40代男性の割合が最も高いことがわかります。

    20代男性 39.1% 女性 28.2

    30代男性 45.1% 女性 38.5

    40代男性 43.3% 女性 29.0

    50代男性 45.4% 女性 31.1

    このように転職者の割合は引き続き高い状況にあり、又転職によって年収があがるケースも多くなっていることから、今後も転職の増加が予想されます。まずは自社の従業員が定着すう環境、そして外部労働市場からの人材確保ができる環境の整備を行いましょう。

  2. 参考リンク

    マイナビ「転職動向調査2024年版(2023年実績)2024/3/12)」
     

https://career-research.mynavi.jp/reserch/20240312_71344/

61.5%の企業が人事制度や雇用慣行を変える必要性を感じると回答。 

  1. ここ数年、多くの企業で人事制度改定が積極的に行われています。そこで今回はリクルートが行った「企業の人材マネージメントに関する調査2023」から、人事制度に関する意識を見ていきましょう。なお、この調査は企業で働く人事担当者5,048人を対象に行われたもので、今回の結果はそのうち、従業員規模30人以上の企業に勤める2,761人が集計対象となっています。

    (1)   人事制度や雇用慣行を変える必要性

     ビジネス環境の変化や人事管理の難易度の高まりを受けて、61.5%の企業が人事制度や雇用慣行を変える必要性を感じているという結果になっています。従業員規模が大きく、グローバル展開をしている、社歴が長い企業の方がその回答率が高くなっています。

    18.1% 強く感じている

    43.1% やや感じている

    25.8% どちらとも言えない

    10.9% あまり感じていない

    1.8% まったく感じていない

     

    (2)   人事制度や雇用慣行を変える必要性がある理由

    57.7% 既存従業員のモチベーションを高めるため

    41.0% 組織の多様性を高めるため

    40.6% 採用市場で自社が必要とする人材の確保が難しいため

    37.5% 既存従業員の離職率を改善するため

    35.0% 世の中の社会的な要請にこたえるため

    33.2% 法律の改正、制定に対応するため

    27.6% 事業活動の継続や更なる推進が困難であるため

    25.0% グローバルで統一した人事管理が求められるため

    24.9% 業界水準や競合と比べ制度内容や待遇が劣位であるため

    このように多くの企業が人事制度や雇用慣行の見直しの必要性を感じているという結果になっていますが、そのキーワードとして「多様性」「人材確保」「離職率改善」といったものが挙げられます。コロナ禍を通じ働く人の意識も大きく変わり、これからは人事の安定的な確保のための人事制度・雇用制度改革が積極的に行われることになるでしょう。

    参考リンク

    リクルート「企業の人材マネージメントに関する調査2023人事制度/仁慈課題編(2023/11/1

 

https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/2023/1101_12712.html

公益財団法人産業雇用安定センターが実施した「従業員の副業・兼業」に関するアンケート調査結果」(調査対象:7,609社、回答数1,054件)

・「雇用による副業・兼業」を認めている  25.7%
・今後認める予定  6.2%
・「個人事業主としての副業・兼業」を認めている  13.4%
・今後認める予定  3.1%
・認める予定はない  27.7%
・検討していない  23.9%
約半数が認める予定がない、検討していないというかいとうになりましたが、逆に言えば、残り半数は何らかの形で副業・兼業を認めている。もしくは認める予定と回答しており、副業・兼業を容認する企業が増加していることが分かります。この調査は雇用の流動化に関心が高いと思われる産業雇用安定センターの調査であることを差し引いても、かなり高い水準であると考えられます。
 一方、他社の従業員(常用労働者)を副業・兼業で受け入れるかという設問については、以下のように7割超の企業で検討していない、今後受け入れる予定はないと回答しています。
・検討していない  45.9%
・受け入れる予定はない  28.4%
・「雇用による兼業・副業」として受け入れている  11.4%
・「雇用による兼業・副業」として受け入れる予定  5.7%
・「個人事業主としての副業・兼業」として受け入れている  5.2%
・「個人事業主としての副業・兼業」として受け入れる予定  3.4%
このように他社の人材を副業・兼業で受け入れるという企業はまだまだ少ないという結果になっていますが、その課題の1位は「労務管理の困難さ(労働時間管理・シフト調整・給与計算・安全衛生等)」となっており、労働基準法における労働時間通算ルールなどの規制がその制約となっていることが分かります。
 もっとも人材確保が厳しい環境の中、短時間でも専門知識・能力をもった人材を活用すする価値は大きいと思われます。今後、労働時間通算ルールなどの見直しも期待しながら、新たな働き方・働いてもらい方の選択肢を検討していきましょう。
参考リンク
公益財団法人産業雇用安定センター「従業員の副業・兼業」に関するアンケート調査結果の概要
https://www.sangyokoyo.or.jp/topics/2023/p1ii5q0000006t3n-att/besshi2.pdf

厚生労働省が公開した「年収の壁」への対応策(年収の壁・支援強化パッケージ)

(1)   106万円の壁への対応

    1. キャリアアップ助成金のコースの新設

・キャリアアップ助成金を拡充し、短時間労働者が新たに被用者保険の適用となる際に、労働者の収入を増加させる取組を行った事業主に対して、複数年(最大3年)で計画的に取り組むケースを含め、一定期間助成(労働者1人当たり最大50万円)を行うこととする。
・助成対象となる労働者の収入を増加させる取組には賃上げや所定労働時間の延長のほか、被用者保険の保険料負担に伴う労働者の手取り収入の減少に相当する手当(社会保険適用促進手当)の支給も含めることとする。また、支給申請に当たって、提出書類の簡素化など事務負担を軽減する。
  ➁ 社会保険適用促進手当の標準報酬算定除外
  ・被用者保険が適用されていなかった労働者が新たに適用となった場合に、事業主は、当該労働者に対して、給与・賞与とは別に「社会保険適用促進手当」を支給できることする。
  *手当などにより標準報酬月額・標準賞与額の一定割合を追加支給した場合、キャリアアップ助成金の対象となり得る。
  ・社会保険適用促進手当については、被用者保険適用に伴う労働者本人負担分の保険料相当額を上限として、最大2年間、当該労働者の標準報酬月額。標準賞与額の算定に考慮しないこととする。
  *同一事業所内において同条件で働く他の労働者にも同水準の手当を特例的に支給する場合には、社会保険用促進手当に準じるものとして、同様の取り扱いをする。
(2)130万円の壁への対応
  ③ 事業主の証明による被扶養者認定の円滑化
  ・被扶養者認定においては、過去の課税証明書、給与明細書、雇用契約書等を確認することしているところ、一時的な増加がある場合には、これらに加えて、人手不足による労働時間延長等に伴う一時的な収入変動である旨の事業主の証明を添付することで、迅速な認定を可能とする。
(3)   配偶者手当への対応
  ④ 企業の配偶者手当の見直し促進
  ・令和6年春の賃金見直しに向けた労使の話し合いの中で配偶者手当の見直しも議論され、中小企業においても配偶者手当の見直しが進むよう、見直しの手順をフローチャートで示す等わかりやすい資料を作成・公表する。
  ・収入要件のある配偶者手当が就業調整の一因となっていること、配偶者手当を支給している企業が減少傾向にあること等を各地域で開催するセミナーで説明するとともに、中小企業団体等を通じて周知する。

参考リンク
厚生労働省「年収の壁・支援強化パッケージについて」
https://www.mhlw.go.jp/stf/taiou_2023_00002.html

202391日に心理的負荷による精神障害の労災認定基準が改訂された。

うつ病などのメンタルヘルス疾患を持つ従業員が増加する中、厚生労働省では「心理的負荷による精神障害の認定基準」を改正し、2023年9月1日付で厚生労働省労働基準局長から都道府県労働局長宛てに通知しました。 この改正は、近年の社会情勢の変化等に鑑み、最新の医学的見地を踏まえて「精神障害の認定基準に関する専門検討会」において検討を行い、今年7月に報告書が取りまとめられたことを受けたものです。そのポイントは以下のようなものになっています。

  1. 業務における心理的負荷表の見直し

・具体的出来事「顧客や取引先、施設利用者等からの著しい迷惑行為を受けた」(いわゆるカスタマーハラスメント)を追加。
・具体的出来事「感染症等の病気や事故の危険性が高い業務に従事した」を追加
・心理的負荷の強度が「強」「中」「弱」となる具体例を拡充(パワーハラスメントの6種型すべての具体例を明記等)。
➁ 精神障害の悪化の業務起因性が認められる範囲の見直し
・悪化前おおむね6カ月以内に「特別な出来事」がない場合でも、「業務による強い心理的負荷」より悪化したときには、悪化した部分について業務起因性を認める。
③ 医学意見の収集方法の効率化
・専門医3名による合議により決定していた事案について、特に困難なものを除き1名の
 意見で決定できるように変更
この改正により、単純な労働時間に長さだけでなく、実際に発生した業務よる出来事を業務による心理的負荷評価表の「具体的な出来事」に当てはめ、負荷(ストレス)の強さを評価する要素が強くなります。実務においては、労災として認定されるかではなく、こうした負荷が精神障害の原因になるリスクが高いという認識にもとづき、職場環境の整備を行いましょう。
*参考リンク
厚生労働省「心理的負荷による精神障害の認定基準を改正しました」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34888.html

 
 

労働基準監督署による「定期監督等」における違反件数上位10項目

厚生労働省では、毎年、労働基準監督署等による様々な活動実績をみることができます。先日、この年報の令和3年版が公開されました。これによると、労働基準監督官が会社にくるよう調査(監督)は年間149,397件行われており、そのうち、毎月一定の計画に基づいて 実施する監督等の「定期監督等」122,054(全体の81.7%)となっています。
そしてこの定期監督等」の違反状況について、件数の多いものからトップ10をみてみると以下のようになっています。
1位  労働安全衛生法20〜25条(安全基準)       22,823件
2位  労働安全衛生法66〜66条の6(健康診断)      22,139件
3位  労働基準法32条(労働時間)            18,007件
4位  労働基準法32条(割増賃金)            16,521件
5位  労働基準法108条(賃金台帳)           10,030件
6位  労働基準法15条(労働条件の明示)         10,025件
7位  労働基準法39条(年次有給休暇)           9,783件
8位  労働基準法89条(就業規則)            9,148件
9位  労働基準法施行規則24条の7(年次有給休暇管理簿)  7,370件
10位 労働安全衛生法66〜8条の3(時間把握)        6,414件
この中で、7位の労働基準法39条(年次有給休暇)9,783件について、令和2年3,486件から2.8倍となりました。又、関連するものとして、9位に労働基準法施行規則24条の7(年次有給休暇管理簿)が入っています。
この機会に年10日以上年次有給休暇が付与された従業員について、年5日の取得ができているか、そして年次有給休暇管理簿がそなえつけられているかを確認しましょう。
 

*参考リンク
厚生労働省「令和3年労働基準監督年報」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/kantoku01/dl/r03.pdf

 

 

厚生労働省のモデル就業規則2023年7月改訂 2023年に改訂されたモデル就業規則が公開されました。その内容は退職金に係る部分で、退職金の支給を前提として記載できるようになっていた勤続年数について削除された。

■改訂前 (退職金の支給)
第52条 勤続年数_以上の労働者が退職し又は解雇されたときは、この章に定めることにより退職金を支給する。ただし、自己都合による退職者で、勤続年数_年未満の者には退職金を支給しない。また、第65条第2項により懲戒解雇された者には、退職金の全部又は一部を支給しないことがある。
2 継続雇用制度の対象者については、定年時に退職金を支給することとし、その後の再雇用については退職金を支給しない。
■改訂後
(退職金の支給)
第52条 労働者が退職し又は解雇されたときは、この章に定めることにより退職金を支給する。また、第65条第2項により懲戒解雇された者には、退職金の全部又は一部を支給しないことがある。
2 継続雇用制度の対象者については、定年時に退職金を支給することとし、その後の再雇用については退職金を支給しない。
⇒「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2023年改訂版」では成長分野への労働移動の円滑化」として以下の指摘をしており、この指摘に対応する改訂だと思われる。
㈫自己都合退職に対する障壁の除去
民間企業の例でも一部企業の自己都合退職の場合の退職金の減額、勤続年数・年齢が一定基準以下であれば退職金を不支給、といった労働慣行の見直しが必要になり得る。
その背景の一つに、厚生労働省が定める「モデル就業規則」において退職金の勤続年数による制限、自己都合退職者に対する会社都合退職者と異なる取扱いが影響しているとの指摘があることから、このモデル就業規則を改正する。
⇒退職金の制度設計は各企業の任意になっているところですが、こういう流れがあることは理解しておきましょう。


*参考リンク
厚生労働省モデル就業規則
https://www.mhlw.go.jp/content/001018385.pdf

36.7%の企業が前年比20%以上の採用人数増加を計画する2024年採用。 東京商工会議所の「2024年新卒者の採用、インターンシップの関する調査」

「2023年新卒者の採用人数」と比較した「2024年新卒者の採用計画人数」の変化については以下の結果がでています。  大幅に増やす(50%以上)        9.7%
 増やす(20%以上50%未満)      27.0%
 同水準(同数・20%未満の増減)     54.0%
 減らす(20%以上50%未満)       1.7%
 大幅に減らす(50%以上)        0.4%
 採用予定なし              0.4%
 未定                  2.1%
このように「大幅に増やす」と「増やす」の合計が36.7%にも上がっています。
このような環境を背景に「希望者が集まらない(69.6%)」「求める人材からの応募がない(54.4%)」といった課題が挙げられます。
最近は一部企業による初任給の大幅な引上げも進められており、新卒採用はさらなる激戦という状況になっています。転職の増加、更には政府によるその促進策という環境を考慮した上で採用戦略の見直しが求められています。


*参考リンク
東京商工会議所「2024年新卒者の採用、インターンシップに関する調査(2023/6/1)
https://www.tokyo-cci.or.jp/page.jsp?id=1034293

 

経団連企業における男性育休取得率は47.5%(+18.2%)

近年、男性育休の取得率向上が続いています。厚生労働省の「令和3年度雇用均等調査」によれば、男性の育児休業取得率は13.97%となっていますが、対策が進む大企業の状況は、より進んでいるようです。経団連の「男性の家事・育児に関するアンケート調査をみていきましょう。 1.男性の育児休業取得率
2023年の男性の育児休業取得率は47.5%となり、前年(29.3%)から大きく上昇しました。これは産後パパ育休制度など男性育休取得促進にむけた法改正に加え、1000人を超える企業は男性労働者の育児休業取得率等の公表が求められることになったことの影響であると考えられます。
2.男性育休の取得期間
今回の調査での平均は43.7日と1か月を超える期間となりました。その具体的内容は以下の通りです。 
5日未満           9.3%
5日以上2週間未満      12.8%
2週間以上1か月未満     18.0%
1か月以上3カ月未満     49.4%
3か月以上6カ月未満     10.5%
尚、5日未満の割合は従業員規模が小さくなるほど大きくなり、5,001人以上では1.9%であるのに対して、301人〜500人では21.4%、300人以下では46.2%となっています。
参考リンク
経団連「男性の家事・育児」に関するアンケート
040.pdf (keidanren.or.jp)

 
厚生労働省「令和3年度雇用均等調査」

https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/71-r03.html

 

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